呆丈記

呆れたものがたり

今週のお題「キャンプ」

今週のお題「キャンプ」

 

 私が初めてキャンプをやったのは高校生の時だった。

 

しかし近くにキャンプ場なんてあるはずもなく、移動手段も自転車しか無い。

 

でもね、大自然はたくさんあった。というかそれしか無かったのです。

 

 

我々は友人の家から数十メートルの市民公園にテントを張りキャンプすることにしたのです。

 

 

正直高校生といえど頭の中は子供同然なものです。

 

 

テントの中に入っただけで大喜びしてしまい、あとは家にいる時とおんなじくゲームボーイや音楽を聞いたり、マンガを読んだりと意外とやることは無かった。

 

 

炭で火を起こすのができなくて断念し、友人宅のコンロで肉を焼く。

 

食べ物が『肉』しか用意しておらず、ジュースを買いに片道7~8キロ自転車で往復する頃には辺りはすっかり薄暗くなっていた。

 

 

 

テントに着くと知らないおっさん4人が、我々の荷物を片付けていた。

 

 

『駄目だよ!ここにテント張っちゃ~』

『通報があったんだよ!近所のお年寄りから』

 

 

どうやら市役所と警察に『勝手に公園でキャンプしている』と暇な老人から通報があったらしい。

 

 

テントなどの備品を借りた友人の家へ、せっせと片付ける警察官は高橋くんのお父さんだった。

 

 

通報を受けてきたら、まさかの自宅の目と鼻の先で自分の息子がキャンプをやっていたとは・・・・・

 

幸いにも『火』を扱っていなかったためお咎めなしで済んだが、このキャンプはノーカウントだろうから私はキャンプしたことにはならない。

 

 

正式にはキャンプしたことが無いでいいはずです。