呆丈記

呆れたものがたり

仮面ハイダー

 

魔界のような限りなく黒に近いマッドブラックのアットホームな職場にいた私には、なんだか新しい職場の居心地がよくは無い。

 

『怒号』『罵声』『因縁』が日常茶飯事で『チ〇ポ』『マ〇コ』などのお下劣なことばが飛び交う事務所内。

 

阿呆、ボケぃ、馬鹿、タヒね、〇すぞが標準語、若い女性がたまに入社してきても『やらせろ』と言って群がる男衆。

 

モラルや品の欠片も微塵も無い無法地帯のハラスメントの応酬。

 

 

 それに比べ今の職場は疑似天国だ。しかし決して居心地が良いわけでは無い。

 

 

みんな本音を隠して笑顔の仮面をかぶっている。怖い、それが怖いのだ。

 

 

管理責任者が平や新入社員に丁寧に『謙譲語』で接する。

 

妙に笑顔でやさしい本社の人間も丁寧で腰が低い。

 

 

逆にストレスにならないのだろうか?

 

『何回も言わせんなよ!この豚野郎!』とか『マジ乳でけぇ揉ませろ!』とか絶対に思っているはずだ。

 

 

古巣の元同僚たちの方が野蛮だけれど裏が無い。

 

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