呆丈記

呆れたものがたり

今週のお題「間取り」

今週のお題「間取り」

 

 子供のころ短期間だけ住んでいたアパートの間取りがおかしかった。

 

約40年近く前ですら『ボロ』いという印象を受けたので、当時で築何年だったのかは定かではありません。(推定は昭和30年代半ば)

 

建築当時は水道が無かったようで、ポンプで汲み上げていたようでしたが我が家が借りた時には水道管が引かれていて、小さな流し台が設置してありました。

 

 

アパートの二階への階段は木造で幅50センチほどしかなく傾斜も急なものでした。

 

 

では、どこがおかしかったと言いますと、先ほど話で出てきた小さな流し台のある6畳ほどの台所兼食堂と同じく6畳ほどの寝室の二部屋ありました。

 

 

水道が無かったため当然、風呂はありませんでした。

 

 

それだけには留まらず、便所も無かったのです。

 

 

かつてはアパートの前に共同便所があったようなのですが、便所まで遠くてしかも不衛生すぎると言う事でどんどん入居者が退去して、空室状態が数年にも渡ったため押入れを潰して汲み取り式和式便所を設置したそうです。

 

 

押入れを開けるとそこには和式便器があるのですが、普通は便器が金隠しを前に設置されていることが多いか、あるいは便所の室内が『L』字型になっていても金隠しが前になっています。

 

 

しかしそのアパートの押し入れの中の便器は襖と平行になっており、またぐことができません。

 

 

金隠しを跨いで横に使う何とも妙な便所でした。

 

 

しかも使用中は襖を閉めることが出来ない為、食事中に『大』をする父親のせいで食欲が無くなりました。