呆丈記

呆れたものがたり

精神阿修羅

 芸能人が事前の連絡や取材交渉なしで突然カメラと共に現れて、『今お邪魔していいですか?』って番組が嫌いだ。

 

カメラまわっている以上『だめです』と言うと視聴者まで敵に回しかねない。

 

 

なので『どうぞどうぞ』と快く迎え入れるしかない。

 

 

テレビ局側もそれを解っててやっていると思う。

 

芸能人だけに限らず『人』には表の顔と裏の顔と言った二面性がある人がほとんどである。

 

いつも『ニコニコ』優しい顔のはずのあの人も、カメラに写っていないところではただのクソ野郎でしかない可能性もある。

 

 

 

学生時代に学校祭に芸能人が来たことがあった。

 

 

その事前の打ち合わせの際に私はその芸能人とマネージャーに学校の敷地内でバッタリ会った。

その日の私は休講の土曜日だったにもかかわらず間違えて登校していた。

 

その芸能人とマネージャーは生徒用玄関から入ろうとしたが、当然開いていなくて途方に暮れていたところを職員用玄関まで案内した。

 

 テレビでは常に冗談を言ったり、笑わせようと悪乗りするような人物なのですが、真面目で自分がテレビであんなことをしていて不快ではないかと気にしている様子で、生徒たちに受け入れられるか不安だという話をしたのが印象に残った。

 

 

 

この人に会っていなかったら、私はいきなり訪ねてきた芸能人に『テレビから出てくんな!』と言って塩を撒いて追い返すべきだと勝手な幻想に生涯囚われていたであろう。