呆丈記

呆れたものがたり

あとは死ぬだけのじかん

 人生には2つの大イベントがあるんだ。ひとつめは『受検』なんだよ、より良い高校、大学に進学して優良な『大企業』や『公務員』などに就職できれば安泰イージーモードで『エリート街道』爆走だ。

 

そしてふたつ目が、『結婚』なんだよ。まぁひとつ目が無事達成できれば、これはほぼ自動的にかわいくて綺麗な性格の良いお嫁さんが寄ってくるんだよ。

この二つが達成できて勝ち組ってわけだ。

 

これは私が通っていた学習塾の講師がドヤ顔で幾度となく言っていた戯言である。

 

 

 

これを聞かされていた時、頭の中でストリートファイターシリーズの豪鬼の【瞬獄殺

のコマンドが繰り返されていた。

 

恐らく受験戦争の戦場の真っ只中の我々に、無線で『俺はこうして生き延びた』と言っているに過ぎないと感じていたからだろう・・・・

 

 

 

 

あれから数十年・・・・当時の塾講師に『うそつき野郎』と罵声を浴びせたい。

そして瞬獄殺を喰らわせたい気分だ。

 

 

時は就職氷河期の真っ只中で、ひとつ目の到達点である【就職】まで順調に進んだ。

 

周囲は私に『エリート街道』を爆走する選ばれし者、といった羨望の眼差しがそそがれていた。

 

 

しかしふたつ目の目的地の『結婚』が全く見えてこなかったのだ。

 

 

そうしているうちに職場との人間関係が悪化の一途をたどり、終には安泰への道である『エリート街道』を自分から下りてしまったのである。

 

 

それからはお察しの通り、ブラック企業や工場で奴隷人形としてはたらき、こうして駄目なおっさんができあがった。

 

 

世間はこうした独り身のおっさんに鬼のようにきびしい!

 

準犯罪者のような立ち位置で異様な目で見られる。

 

 

 『お金』があればまた見かたが変わってくるのだろうが、そこがただの気持ちの悪いおっさんかどうかの境目だろう・・・・

 

 

 

rice9999.hatenablog.com

 若者ほど口をそろえて『長生きはしたくはない』と答える。

 

 

 

今後もこの国には明るい将来が見える時代がやって来るのか?

 

今のこども達を見かけるたびに私はそのことばかり切に願う。