呆丈記

呆れたものがたり

意味無し呆壱

 企業の広告塔であるモデルやアイドル、背の高い好青年、容姿端麗の清楚な女性、元気の良い美少女、特定の人にとっては彼ら彼女らにより敷居ははるか高くなる。

 

また登竜門は固く閉ざされ二度とくぐることはなくなる。

 

 

 背の高い人や容姿が整っている人には無縁のことと存ずる。

 

スポーツクラブの看板に細身の美少女や、筋肉質の男性、クラブに出入りしている人々は皆、脚が長く背が高い、そして程よい筋肉質。

 

これは小太りおっさんが立ち入ってはいけない領域。

 

 

自分よりはるかに背の高いマネキン、割れた腹筋に腹立たしい笑顔、隣にはスタイル抜群の悩ましい女性のマネキン。

小太りおっさんは服を買う意味がない、買ってもかっこよくならない。

おしゃれは無駄、意味無し呆壱。

 

ナンみたく脚を伸ばして、コーラのボトルのように横幅を整える妄想をして服をいったんは選ぶが、バットでこのマネキンを袋叩きにしている妄想の方が勝り、何も買わず店をあとにする。

 

 

物干し竿にかかったズボンの丈は、あまりに短く切ない。

 

股に穴の空いたももひき、首回りと袖の伸びきったシャツ、

衣料品店は行きずらい。

 

 

天よ我が容姿に少しのひかりを・・・・・・

 

 

 

与えられたのは、洗って詰まったつんつる天であった。