呆丈記

呆れたものがたり

緊急辞退

 困った時はお互い様~ これは双方が大事に至らなかった際の社交辞令に用いられる事が多い。

誰でも最初は手を差しのべるものの、災いが己の身に降りかかるようであればお互い様の精神は崩壊し、差しのべられた手は引っ込められる。

 

 泳げもしないのにおぼれる人を助けにいく人は、なかなかいない。

身内や近しい人以外の者で我が身を省みず、助けに飛び込む者は真の勇者。

だれでも自分がかわいいものである。しかしながら火の粉を浴びながらも突き進む真の勇者は確実に存在する。残念ながらその多くはいのちを落とした時に称賛される。

 

 

 倒れている人を見つけて緊急要請するも、すでに事切れていた。

よいことをしたつもりがなぜか家族に責められる。まるで三途の川を渡るのを止めないで見届けたかのように・・・・

どこかの国の人が、けが人や倒れている者をミテミヌフリをすることに非難出来なくなってしまった。

 

 

 今の日本人は背を向けて胸を張って生きているのだろうか・・・・