呆丈記

呆れたものがたり

楽しいことだけ考えよう

 先週、北海道胆振東部地震時の対応に常連クレーマーの怒りが爆発し罵声を浴びせられてから、激しい頭痛とめまい、夜ねむれない日が続きました。

 

一睡もできないままついに4日目の朝を迎えたとき、頭痛で起き上がれなくなったことでようやく嫌いな病院に行く決意ができました。

 

その旨を会社に連絡すると、『はぁ?このくそ忙しい時に何言ってんの?』『そんなんで死んだ奴いないから!』との返答に余計ストレスが溜まりました。

とにかく仕事できる状態ではないことを伝えると、『じゃあ昼から出れる?』という始末。とりあえず診察してからとの事でその場は収まったのですが・・・

 

 

 病院に着いて今日は旗日だったんだという事をはじめて知り、せっかく車で30分以上もかけてたどり着いただけにひどく落胆してしまいました。

『もしかして救急外来ですか?それならこっちからは入れるよ。』

声のした方向を見ると警備員のおじさんが窓から顔を出し、手まねきしていた。

 

 

救急外来の受付を済ませると、診察室のまえの長椅子はびっしりと年寄りで埋め尽くされていた。私は立って待っているしか他なかった。

 

しばらくすると、問診を聴きに看護師とみられる若いお兄ちゃんがやってきました。

 

『今日はどうされましたか?』

 

私はクレーマーに怒鳴られてからの経緯とその後の症状を伝えると、その若い看護師のお兄ちゃんは良く理解してくれたようで、『もしかしてこのような症状もありませんか?』とか当てはまる症状を言い当てました。

 

『血圧を測りますのでお呼びするまでもう少しお待ちください』そう言い残すと、問診票を医者のいる目の前の診察室へと入って行った。

 

 

 うすい板の引き戸の向こうからやり取りが聞こえる。

 

看護師のお兄ちゃん『この患者さんもしかして***かも知れません。クレーマーとのトラブルがあってからひどくなったようですし・・・』

 

 

医師?『ん~置いといて!頭痛いって言ってんだから***(薬の名前?)だしとけばいんだって!』

 

 

そうこうしているうちに診察室へ呼ばれた。

 

 

医師『いろいろ症状があるようですが、一番つらい症状はなんですか?』

 

作者『頭痛が一番つらいですね』

 

医師『念のためCT撮っておきましょう、はっきりしたことすぐにわかるんで・・・』

 

 

CT撮影のため暗い廊下をふらつきながら歩く。これでCT何回目だっけ・・・・

大きな白いドーナツの穴のなかへ頭を突っ込み、小刻みにずりながら出てくる。

CTの機械は、事務机を引きずるような不快音をだし続けていた。

 

撮影はすぐに終わり再び診察室に呼ばれた。

 

 

医師『脳の内部は何ともありませんね。一応くすり出しておきますから治ると思います。お大事に』

 

 

最初の診察室とCT撮影後の診察室の滞在時間は、合計1分程度であった。診察時間は30秒ほど・・・・たくさんの患者がいるので一人に時間をかけられないのは理解できますが、どこか痛いで『ロキソニン』出しておけば おkならだれでもできるのでは?

 

処方箋をもって看護師のお兄ちゃんが来た。

 

『気休めかもしれませんが、おくすり出ています。』申し訳なさそうに渡される。

 

『あの、今日はこのまま仕事に行かず安静にしていた方ができれば・・・・・』

『余計なことかも知れませんが、おしごとの方も見直す検討も・・・・』

 

 

この若者の方が医師に向いているのかも知れません。しかし医療の現場では今診察した医師の対応が正しいのです。

 

心配そうに私を見送る若き看護師の後ろを、さっき診察した医師があくびをしながらサンダルを打ち鳴らし白衣をなびかせて去って行った。

 

 

 

人間には元々【自然治癒力】が備わっています。

楽しいことだけ考えましょう、それが自分に出した自己診察結果です。

そしてニヤニヤ笑いましょう、変な人になりきって。

そして帰りに冷たくて甘いくすりを買って帰りましょう。

 

 

 

お大事に・・・・今日一日でやせてしまった財布をみつめてひとりつぶやくのでした。