呆丈記

呆れたものがたり

肝硬日和

 流行の服を纏い都会をさまよう屍、観光地で常に液晶画面を凝視して徘徊するタブレットゾンビたち。彼らのまなこは景観の視力を失い、また意識や心、脳は凝視するカラフルな位牌のなかにある。

見えない糸は自ら切る事が出来ないが、きづなというすぐにキレる糸は意図してKiLLこともある。

 

 肌寒いが天候がよい土曜の午前中の道の駅は今日も混んでいた。地方のナンバーが並ぶ駐車場に、低めの気温の割にソフトクリームを販売している売店には長蛇の列。

ほとんどの人の手には、スマホが握られている。

 

 テーブルを挟みソフトクリームを片手にお互い液晶画面とにらめっこで会話の無いアベック、寒いからと独り車から降りず、スマホに熱中の母親。

 

みんな呆丈記でも見てるのでしょうか?スマホの面白さがわからない私には、異様な光景に見えてしまう・・・・

 

ラーメンのつゆをすべて飲み干し、くるまに戻ると業務スマホの着信が10件来ていた・・・・・

 

きょうは良い肝硬日和、メタボなおっさんがスラックスに皮靴でソフトクリームを両手に営業車に乗り込む。私の方が明らかに異様な光景なんだろうなぁ~