世間さまは大型連休の中、今日もあせ水なみだを流し小銭を稼ぐ貧乏人に暇などありません。掛けてほしいのは慰めのことば?ちから強い声援?・・・・いいえ激しい叱咤を!泣きっ面に群がるハチたちは容赦なく襲い、冷たい世間は尻をたたく!はたらけはたらけと・・・・・・
月曜日 4月30日
細くて狭い急な下り坂の電柱の上で待ち構えるカラス。
尻を振りあきらかに糞をかけようとしている素振り。一気に駆け抜けようと走り出すも、足がもつれて転倒!そのまま下り坂を数メートル転げ落ちて、ごみステーションのブロックに腹を打ち止まった。
カラスなど初めからおらず、見上げた電柱の上には黒いビニール袋が風でなびいていた。
火曜日 5月1日
仕事中やっとたどり着いた集落唯一の飲料自動販売機。しかし財布の中には小銭が足りず・・・さまようこと30分、水道のある公園にたどりついた。
勢いよくひねる蛇口、水と共に口に飛び込んだ詰められた砂。
水曜日 5月2日
午前中は春の陽気でぽっかぽか。上着を脱いで外回りのしごと。
昼過ぎに帰着すると、上着は古着回収と一緒に回収されていた。
午後からは一変、本当に5月かというくらいの寒さ。行き先は標高のやや高い小高い山へ・・・・暗くなり雨が容赦なく叩く。
木曜日 5月3日
地図の複写一枚を持ち、それをもとに顧客宅へと向かう。しかしどんどん森の中に入っていく。
ついには舗装は途切れ、オフロードのような道へと変わる。やわらかい土の急坂が何度か勢いつけるも登れず、ついには昨夜の雨のぬかるみにはまってしまう。
目的地はもうすぐ!歩いて急坂を登り切ると、そこは土砂崩れになっていた。
電話が鳴り、『おまえ地図忘れて行ってるぞ!』と連絡があった。
あとでわかったことは、自分が持ってきた地図は以前に他の誰かが、迷い込んでえらい目にあった場所を説明するために使ったもので、辿った道すじのマーカーとぬかるみにハマってレッカーを呼んだ場所のバツじるしで、顧客の家への地図と全く無関係のものだったこと。
コピーの裏紙再利用用紙としてあったこの地図を持ち、持っていくはずの顧客宅の地図は自分のいた机の上に置きっぱなし・・・・・
金曜日 5月4日
団地の高層階からしゃぼんだまの液が降ってきて、あたまが泡立つ。
事前にしゃぼんだまがちらほら見受けられたので、しゃぼん玉液だとすぐにわかった。
容器が降ってこなかったのは、液のみわざと垂らしたのだろうか?
垂れた液が首筋を伝い背中を流れる午後3時・・・・・
土曜日 5月5日
スーパーで買った野菜が行方不明になった。誰か持って行ってしまったのか?それとも置き忘れてしまったのか?それとも約1300円分の野菜をうさぎが食べたのか?どこでどの時点で既になかったのかは覚えていない。覚えているのは【はくさい】【しいたけ】【にんじん】